受賞作品

審査員特別賞
THETA Monitoring System

Tsukasa Horinouchi

動画URL:https://www.youtube.com/embed/PNua2rH8NHc?rel=0
マニュアルURL: http://action-code.xyz/theta_ms/howtouse
アプリケーション公開URL:http://action-code.xyz/theta_ms

THETA Monitoring SystemはRICOH THETAで360°全方向の画像を取得、動いている物体とその方向を検出するIoTシステムです。
本システムを使えば応用次第で以下のようなことが可能になります。

  • セキュリティ機器として侵入者を検知する
  • 留守中のペットの動きを把握する
  • サバイバルゲームなどの仮想敵としてフィールドに配置し、プレイヤーに攻撃する

【構成&機能】
今回は実装例として少しミリタリー要素を加えたミニホームセキュリティ装置を作成しました。本システムはRICOH THETAを使ったデバイス側と、ユーザが持つスマートフォン側の2つから構成されます。それぞれの機能は以下です。

<デバイス側>
RICOH THETA、Raspberry Pi、サーボモータ+砲台で構成されます。

  • RICOH THETAとRaspberry Pi を接続し360°全方向の画像を常時取得
  • 画像処理技術を使って動いている物体とその方向を検知
  • 検知した場合、サーボモータを使って動いている物体の方向へ砲台を向ける
  • また同時に動いている物体の方向をクラウドを通じてユーザのスマートフォンに転送する

<スマートフォン側>

  • ウェブアプリを使ってRICOH THETAの周りで動く物体の方向をモニタリング
  • Fire と記載してあるボタンをタップするとデバイス側についている砲台からロケットを発射する
  • ロケット発射時の画像をRaspberry Pi 側に保存する

【メリット】

  • 外出中でも家の中に動く物体がいるかが判断できる
  • ユーザ任意のタイミングで攻撃可能

【今後の展望】

  • 攻撃方法を強化する
  • RicohクラウドAPIを使用しスマートフォン側で画像も確認できるようにする(今回クラウドAPI の使用を試みたが、サーバにうまく接続できず実現できなかった)

【作成のキッカケ】
RICOH THETAといえば360°の動画や写真が撮影できるということで主に面白写真作成やVRに使用されている印象です。もちろんRICOH THETA 愛好家である私もそれらに取り組んできました。独自のVRサイトArea360(http://area360.net)を運営したり、リトルプラネット写真を作成しリコー公式のinstagram(@tth1201)コンテスト及び、フォトコンテスト2016 に入賞できました。今回、RICOH THETAとIoTという異色とも言えるコンテストでRICOH THETAを使って何ができるかと考えた時に、これまでにない使い方をしてみようと思い、あえてRICOH THETAをシンプルな高性能360°イメージセンサとして捉え、画像処理技術を使い本システムを開発しました。

審査員寸評

発想としては『Next Number V R360』のようにゲームに近いのかもしれませんが、この作品は、面白さはもちろん、ガジェットがこちらの予想以上に正確に動作したことで、完成度の高さも評価されました。360°映像を利用して不審者の侵入を認識して追尾するなど、実用面での可能性も感じさせる作品です。

受賞者インタビュー
私はRICOH THETAがすごく好きで、旅先でも、日々の生活の中でもRICOH THETAで色々と写真を撮ってInstagramに投稿したりしています。今年は私にとって「RICOH THETAの年」でした。Instagramコンテストとフォトコンテストで入賞、全天球のコンテストでも2回も入賞させていただきまして、そして最後にこれほど大きな賞をいただくことができ、本当に感謝しています。来年以降はRICOH THETAを使って、ロボティクス分野に進出しようと思っておりますので、よろしくお願いいたします!