受賞作品

優秀賞
360EyeToEar

StrawberrySaurs

動画URL:https://www.youtube.com/embed/LGKlcjVU3dM
マニュアルURL: https://drive.google.com/file/d/0B2a6aRDV_JeuQTVfWTdBblQzcVE/view?usp=sharing

概要
360EyeToEar は周囲360°の「視覚情報」を「聴覚情報」に変換し、「映像」を「音」でリアルタイムに人に伝えるウェアラブルカメラシステムです。

頭部に取り付けられた2台のRICOH THETA Sを利用することで全天球ステレオカメラを構築し、人間の目のように対象物までの距離や方向を計測します。

計測した対象物の情報は、対象物の存在する方向から、対象物までの距離に比例した音の大きさで、RICOH THETA Sと一体化したサラウンドヘッドホンから再生されます。

ヘッドホンから聞こえる音のみで、周囲360°の状況を把握することができるシステムです。

動機
人間の視野は上下130 度、左右120 度程度と言われており、左右や後ろなどに多くの死角があります。また日本の視覚障害者の数は数10万人いると考えられており、人間の視覚による認知範囲を超える周囲の情報を、視覚以外の手段で人に伝えることができないかと考えました。

システムと動作
今回開発したシステムは、モバイルバッテリーに接続された小型PC、2 台のRICOH THETA S、USBサラウンドヘッドホンにより構成されています。今回デモ用としてPC上で動作するソフトウェアでは、RICOH THETA Sのライブストリーミング映像から360EyeToEarを装着した周囲の人の顔検出を行い、人のいる方向、距離を計測します。計測した方向、距離に応じて、サラウンドでアラーム音を合成し、ヘッドホンを通してその人が存在する方向から音が聞こえます。

このシステムを利用することで、視覚に頼らず道路や町中で自分に近づいてくる人の距離や方向などを耳から把握することが可能です。

審査員寸評

360°オーディオを利用した視覚障がい者のための作品である『360EyeToEar』は、非常に可能性のある作品だと感じました。『360EyeToEar』に示されたようなアイデアは、今後ますます重要なものになるでしょう。360°オーディオの可能性についても現在さまざまに模索されており、そういった意味でも非常に未来性、将来性を感じさせる作品です。

受賞者インタビュー
『360EyeToEar』のうさぎの耳は、たまたま二つあったRICOH THETAを頭につけたことから生まれました。RICOH THETAはこれからネットに接続してシステムが広がっていくと思うので、もっともっと面白いものができればと思っております。来年もコンテストがあるということで、何かしら形にしたいと思っています。