馬場 雅志
動画URL:https://www.youtube.com/embed/Xu8UkaXarFY
アプリケーション公開URL:https://sites.google.com/site/masashib/sunlightestimator
RICOH THETAで撮影した360°画像から太陽光の強度を推定します。
晴天時の屋外にてRICOH THETAで撮影した360°画像をIBL(Image-Based Lighting)に使用する場合、太陽光の強度が強すぎるためシャッタースピードを変えて撮影しても適切なHDR(High Dynamic Range)画像を得ることができません。通常、太陽光の強度は天空のほかの場所の10万倍ともいわれています。このアプリケーションは、複数のシャッタースピードで撮影された画像からHDR画像を作成し、明るすぎるために撮影できていない太陽光の強度を、画像中に写っているRICOH THETAの影を利用して推定します。
アプリケーションを起動すると、連番画像を読み込みHDR画像の作成、飽和状態の画素の走査、天空領域の複数の平行光源による近似、太陽光の強度推定と平行光源による近似を行います。太陽光と天空光の推定結果は、フリーのレイトレーシングソフトであるPOV-Ray にて読み込める形式で出力されます。
アプリケーションの出力結果を利用することで、実際に撮影した物体と同様な明るさや影の効果を持ったCGを作成することができます。
IBLを扱った作品が多く見受けられるのは、ここ最近の潮流を表しているのかもしれません。この作品は、太陽光がある屋外でリアルなIBLを実現するための方法を提案しており、実用性の観点で特に評価できると思います。